【デクドール・インプレティス
製作:ベニヤ板さん
進行:3話まで

独自システムに定評のあるベニヤ板さんのオリロボシナリオ。
特徴的なエグ味が持ち味の氏が、明るいノリの椅子取りゲーを作ったと聞いて遅ればせながらプレイ。
果たして……。




第一話:
家出少女(誤)麻由さん、次期当主候補として指名されるの巻。
会話ウィンドウなどシステム面の演出はさすがベニヤさんといったところ。
オープニングの悪夢、微妙な反応で夢と現実どっちつかずな表現はいいなぁ。
話自体がサクサク進む中で、登場人物のポジションをキッチリ分けてキャラクターの個性を印象付けている。
世界観に関しても無駄に難しい設定は用いず。なるほど進行優先か。
戦闘ロボット=デクドール関連もあえて詳細な説明は用いず日常に深く根付いた技術という印象。


特色のチェインシステムは戦闘前のチュートリアルだと本当に良く分からなかったため、
やりながら馴れる事に。ああ、そうかなるほど。こういう感じか。若干てこずりつつも戦闘終了。


なんやかんやで当主争いに参加決定と相成り、押しかけメイドアリスさんの居候が決定。
……って、悪夢の原因はアンタか。


チェインのつなぎにビームガンを購入し、次へ。


第2話:

アリスさんがなかなかいいキャラしてる。本音と冗談が判別しづらいよ。
麻由、やっぱりどっかお嬢様としてかみ合ってないんだよなぁ。家を出た理由が気になってくる。

一方、悪役サイドの凱零解放委員会が実に企業企業しててビックリ。
敵対企業の子会社なんじゃねーのかここは。
根性論者なアレの田代さんとタッチ交替で、理論肌のアレな栗生さんが町を強襲。
どっちも結局やってる事が変わってないあたりやっぱりアレ。


戦闘。レベルが上がってくると機体の性能が実感できるというか、ザコからはあまりもらわなくなってくる。


そしてエピローグ、実にお約束なオチにニマニマしつつ。


第3話:
ちょっとばかし時間が経って、ついに出発の夏休み。
何かしらの理由で葵はついてくると思ったけど、まさか鷹田もか。
参入の流れから、正体の隠し方に持っていくやり方も上手い。あとアリスさん可愛いよアリスさん。
しかしこれだけ強い割に潜在能力が全く解放されてない、という状況なのか。


一方解放委員会の方もようやっとというか、順当な流れでというか、ともかくライバルポジションの人が登場。
食わせ者かただ単に出来るだけなのかはまだ判別つかず。でも元凱零の人って事はいろいろあったんだろうなぁ。


戦闘。奪ったデクドールを葵さんに……と思ったらあっさり新型が。これは罠だ!!
そして案の定というか、実力差に麻由フルボッコ、覚醒の流れ……どうもきな臭い伏線がちらほら。


……まぁ、そんな何もかもがどうでもよくなるどんでん返し。ぬこ! 巨大ぬこ!


雑感:
・脱出演出いいなぁ。明るい話を補強してる。
・盾はかなりうざったい仕様の特殊能力だけど、チェインシステムを上手く引き立ててる感。
・ところでお嬢様呼びに鷹田が反応無しなのはなんでだろ。
・啼く! 啼く! 啼く! 啼(略


総評:
序盤も序盤なのでシナリオ的な評価はいったんおいておき。
戦闘に関しては、チェインが無くてもどうにかなりそうだけど積極的に狙っていきたい、そんな難度。
波及効果で武装の購入意欲が沸くのはいい事だ。
一方で欠点というかなんというか、追撃始動前に敵の攻撃が入るのはちょっとストレスがたまる。
無反撃だと好き放題やれちゃう状態になるから仕方ないんだけど、
ともあれ、多方面で上手く計算されていて独自システムとしての完成度は高いし、インターフェースも充実。
そして何よりライトなノリの中にかすかなエグ味が感じられる真っ当なベニヤさんシナリオ。
今の感じを楽しみつつ、どこで堰が切れるか楽しみにプレイしていくつもり。