【蛍】

シャアペンさんのコンペ作品。
この人の執筆量には恐れ入ります。


敵役のマクシウスはいいキャラしてる。
ただ単純に強いってわけじゃなくて、お約束を徹底してる殺人鬼と言うか。
殺した筈なのにラストで飛び出る。→絶叫エンディングの流れが出来るじゃないか。

話の方は惜しいというか、うーん。
机に一言添えるって言うラストは凄く好きなんですが。


まず一番気になったのはご本人も分かってらした様ですが、誰が主役かと言う点。
色んなキャラの錯綜は話に深みを与えてくれますが、
主軸となるキャラが霞んでしまっては本末転倒。
「どうしても勝てない!→描写皆無のキャラが圧倒的パワーで締め」は良くないかと。
力技は力技と見抜けない様精巧に隠す必要があると思うのです。


あとこれは短編ですんで、一話完結だと言う事を意識するといいかも。
別シナリオへのアプローチをする為に骨組が歪んじゃうのは良くないです。
この辺は【樹海の奥の宝物】と言う比較対象がある分、尚更目立ちます。


シナリオ:☆☆
ギミック:☆☆☆
お題:☆☆☆☆


「自分が分かるから他人も分かる」という考えに反逆しよう。
wikiの設定見ればその辺丸投げ」という考えもある程度かなぐり捨てよう。
せめて最低限の描写を。