少々遅くなりましたが、GPでいただいた二作品へのコメントへレスをば。
多分今までにないほど「ありがとう」の数が多くなってそうですが、そこは気にしない方向で。




■ 三年二組からの手紙 ■


>単純に面白かった。学園も悪くないなと思ったシナリオでもあります。
ありがとうございます。当時は技術的にも今よりもっと未熟だったわけですが、
作っている方にしても全く同じ「あぁコレ書くの面白ぇ」でした。
新人ならではの勢いの良さが上手く伝わったのかなと思うと嬉しい限りです。


>友情いいよね。
言わずもがな、作者も大好物です。
乱用するのはなんですが基本的には学園モノの肝だと思っています。
友情のない学園モノなんてスポンジとクリームと苺のないケーキです、きっと。


>作者もすごいけどよくよく見ると1クラスに集まった面子が異常という。
>いや、それをおいしく回してるのも十分すごいことですが。
「十人十色の仲間」「ピンポイント起用しやすい脇」「ライバル格」「ラスボス担当及びその組織」
と、極々単純に見ても何というか、物凄いシナリオの中心にしやすい構成なんですよあのクラス。
アルを登録する偶然発見して「誰かに使われる前にやるしか!」と製作に入ったのが始まりです。
思えばあの偶然の贈り物がなければ多分シナリオライターとして活動はしていなかっただろうなぁ。
……以上、今更な製作秘話でした。


■ 未完のキャンバス ■


>人形劇をさらに進化させたことに感銘を受けまして。これは作者氏の武器なんだろうなぁ。
本来地の分を使って説明すべき箇所、映像媒体であれば一目で分かるような「状況」を
キャラにセリフで語らせる、と言う手法が不自然すぎて好きでないのが始めたきっかけですね。
従来の人形劇だと細かい所までは表現しきれないので色々考えてみたのですが、
持ち味の一つと捉えていただけると嬉しい限りです、ありがとうございます。


>いわゆる「学園シナリオ」を自然に見せられる工夫がテキストの随所に伺え、気負いなく楽しめた。
>タイトルの意味とシナリオの関連性も良いアクセントになっている。
ありがとうございます。当時「学園シナリオ」と言うと、色々と不名誉な評判が付きまとうものでした。
そんな中、ベニヤ板さんの【楽園監獄】のリリースに注目が集まっていた時期だからこそ、
元から内部にいる関係者で評判を変えていく必要があるなと。
その上で、純粋に色眼鏡無しでSRC学園と言う設定を見たときの強みを考えた末
導き出されたタイトル、シナリオテーマがあれだったわけですね。


>学園シナリオという枠を越えて、SRC全体でも出色のプロットにただただ脱帽。
>足掛け三年にして完結させたその息の長さも評価したい。
>演出というと派手な必殺技などが一番に思いつくが、
>この作品では登場人物の心情を表すのに"演出"がつかわれている。一見の価値ありです。
長い時間をかけて全体のプロットを構築できるのは長編シナリオの持つ長所でしょうね。
アレだけの時間を注いで良かったと思えるお言葉、本当にありがたいです。
演出に関しては他の方へのレスで触れた通り、本来状況・状態を伝える為の手段と考えています。
必殺技についても「必殺の状況」をプレイヤーに見せ付けると言う意味では一括りにしていいのでしょうが。
演出だけで中身がない、という最悪の状況にだけは陥らない様今後も努力していくつもりです。


>『学園物』というジャンルでは、間違いなく王道で高いレベルのストーリーだと感じました。
>若干、主人公の立ち位置が。
長いこと学園シナリオに携わってきた人間の出した結論、お楽しみいただけた様で何よりです。
主役の奨については同様のご意見を今回、そして連載中もいただいてます。
この作品で得た教訓の一つはやはり、ああいう癖のあるタイプを扱う難しさでしょうか。
もっと様々な手綱さばきと描写力を身につけて今後につなげたいところです。

>主人公地味というかヒロインでしたが、後半はなかなか燃える展開でした。
掲載順は↓と上下しますが、↑と同様のご指摘ですのでこちらに。
ある意味主役不在の状況を支えてくれたのは間違いなく親友ポジの筈だった宗太郎でしょう。
あの行動力、思考、性格、さすが【少年と定規】で主役を張っているだけのことはあります。
捉え方次第では彼が主人公と言っても差し支えないのかもしれません。


>最初、物足りなく感じる主人公が、徐々に色合いを増していく様が圧倒的です。
>題名のように、プレイヤーがキャンバスに落とした色が、展開さえ変えていくので、
>その辺りを考えながら選択していく楽しみがありました。
奨=白いキャンバスであり、プレイヤーの選択によって色=仲間達の影響を受けていく。
と言う想定で作っていたのですが、これが同時に↑の様な主役としての弱点を抱えてしまう原因でもありました。
某所でも触れられていましたが、奨というキャラクターなのか、プレイヤーの分身なのか
どっちつかずだったのが問題……と、ここまで書いて、
前半は宗太郎視点メイン、後半は奨視点メインという方式だったらもっと良かったのかもと思いつきました。


>徐々に演出が凄くなっていったという印象があります
前半も色々とやりたかった事はあるのですが、そこに実力が伴わなかったんですよね。
そうこうしている内によそ様の技術をパクり勉強して、
徐々に描きたい事を描けるようになっていくのが楽しかったです。


>同じ世界観のシナリオをプレイする切欠になりました。
>完結した事もあって、印象に残っています。
そう思わせることが出来たなら僕の目的は成ったかなと一人満足しております。
一時期失踪したりして色々とあれだったんですが、タイトル通りの結果にならなかったのは本当に幸い。
何よりも一つの作品として誰かの印象に残ったのならもう言う事はありませんね。


>実に王道な友情話を展開していて、最後まで安心してプレイできました。
>ストーリーを盛り上げる演出もこだわられていて素晴らしかったです。
この「安心」というお言葉、結構色々な方にいただいております。
プレイ意欲を持たせるという意味で大切なファクターだと思いますし、
自分の評価がそういうレベルで一定しているのは素直に嬉しいのですが、
同時に、シナリオの破壊力という「続けてもらう要素」を持たなければシナリオ作者として
前には進めないのかなぁとも最近思う様になりました。ある意味相反する属性なのかもしれませんが、
「安心」+「破壊力」を兼ね備えた作者になるべく努力していきますので、今後もよろしくおねがいします。


>安心のマイヤークォリティ。
>私はこのシナリオで学園に関わる気になりました。
そう思わせることが出来たなら(二回目略)
そこから更にシナリオが作られ、それが評価されていき、という流れが個人的な理想です。
プレイヤー(ライター)とSRC学園に今後も長寿と繁栄を。
と、こちらの方のコメントを借りて全レスの総括させていただきます。


……この長さ、嬉しい方の悲鳴が垂れ流しです。本当に皆さんありがとうございました。
これだけの方に尻を叩かれた以上、嬉々として頑張る以外の選択肢ってありませんね。


……だから、Mじゃないんですってば!